ニッポンたのしい。

楽しそうなことを求めて日々右往左往するさまを無様に綴ります。

読み物

ウミガメの握りと味噌煮込み ~食い道楽帖その10~

ウミガメを食べたことがある。 アオウミガメだった。 小笠原諸島の父島の寿司屋で食べた握りだったが、美味かった。事の成り行きで同席していたお姉さんは気持ち悪いからと食べなかった。 上に臭み消し用の生姜が乗っていたが、別になくても臭いとは思わなか…

ラーメンの道 ~食い道楽帖その8~

新宿に向け、四谷は本塩町の路地にとめてあるクリーム色の愛車にまたがり、颯爽と漕ぎ出す。四谷見附を右に折れ新宿通りを疾走する。四谷三丁目、新宿一丁目、新宿御苑、二丁目、そして伊勢丹があり、紀伊国屋書店があり、スタジオアルタの前で厳重に鍵をか…

日本酒のトレンドは「雄町」と「ATSUKAN」 ~食い道楽帖その7~

ニューヨークからの留学生は「ATSUKAN」だけを覚え帰路についた。 お酒というと、ビール、ウイスキー、ワインの赤・白、日本酒、焼酎、チューハイ、ジン、ウォッカ、などあげればきりがないが、いま八年間お酒を飲んできた結論として、日本酒が一番だ…

京懐石の八寸の、黒豆とへしこ寿司。 ~食い道楽帖その6~

八寸を肴に飲む日本酒は至上である。 京都は木屋町に「はっすんば」というお店があり、ずいぶんと楽しく美味しく飲んだのを覚えている。懐石の「八寸」を作るがための場所、なんてことを言いたかったのであろう。古代米を使った「伊根満開」を美味しくいただ…

海のフォアグラと称されるカワハギの肝。 ~食い道楽帖その5~

阿呆を言うな。フォアグラが、陸のカワハギの肝なのだ。 話の肝、などというように、本質は肝にある。旨味もまたしかり。肝といったらフォアグラだろう、いや鮟鱇ではなかろうかなぞ思索された諸賢もおられると思うが、否。カワハギである。西ではこれをハゲ…

卵はコスパ ~食い道楽帖その4~

世に卵ほど安価に滋養強壮をつけれるものがあるだろうか。 『卵かけ御飯』と銘打ってCDにまでなった人間国宝・柳家小三治師匠のマクラがある。その昔、卵屋さんは卵をその場で新聞紙にくるんで売っていたそうだ。そこで買う際には日の光に透かして中身の様…

真田堀の甘柿 ~食い道楽帖その3~

四谷の真田堀は、柿源郷である。 かつて江戸城の外堀であった真田堀はいまは大学のグラウンドになっていて、日々、野球やサッカー、陸上、アメフト、ラグビー、ゴルフ、テニス、弓道などが行われている。 グラウンドから丸ノ内線四ツ谷駅を見上げつつ左に目…

至福のポークジンジャー定食 ~食い道楽帖その2~

私が、東京に来て最初に感動を覚えた食べ物が、四谷の『エリーゼ』のポークジンジャー定食であった。 四谷のしんみち通りの入り口右手に『エリーゼ』という洋食屋があった。わたしはそこの大きなポークジンジャー定食がひどく気に入り、当時の彼女とよく食べ…

食い道楽とは、なんぞや。 ~食道楽帖その1~

北大路魯山人のエッセイが、何度読んでも面白い。 一見すると読ませる気のない力の抜けた文章がまたいい味を出している。 食道楽について、私も書いてみたいと思った。 北大路魯山人: 120話すべて収録+綺麗な写真と読む 作者: 北大路魯山人 出版社/メーカー…

メディアとオッサン達によるハロウィン叩きが始まった

渋谷行ってきました。ハロウィン観てきました。 結論から申し上げますと、 超・オモシロイ! 明らかにドンキで買ったらしいピカチュー、スティッチ、小悪魔、ミニー、マリオなんかは在り来たり過ぎてもはやモブ。全然目立たってない。 私が今日見た中で最も…

新卒採用面接など茶番だと証明してみる

『ありのままのあなたを話してください』 『あなたの本音で話してください』 なんて、その昔、新卒採用面接時に面接官に言われたことがあります。 「えっ?本当にありのままの私でいいんですか?」 そのとき私はそう思ったものでした。 しかし、当時のありの…

前進社の中核派青年活動家に勧誘されてみた

みなさんは革命を志したことはありますか? 「いっしょに共産主義革命を目指しませんか?」 そう聞かれたら、どうしますか? その日は震災前の夏、夕暮れどきのことでした。私は大学の部室で一人でいたとき、彼は現れました。

新宿で一人、完全に有意義な休日を過ごした日のこと

ある朝、気がかりな夢から目ざめたとき、自分が松坂桃李に変ってしまっていた。などということはなく激しめの二日酔いでした。 いえ、なにも、松坂桃李でなくても、福山雅治でも、向井理でも全然よかったのだけれど、やはり、ただの二日酔いの私が、新宿区内…

永遠に新宿のバーを飛ぶ

見上げると、大きな鳥が飛んでいました。その白い鳥は、ビルの狭間の手狭な夜空を飛んでいました。煌々と照らされるのがうっとおしくはあるけれど、それでも飛ぶのは新宿の空でした。その白い大きな鳥には決まった寝床はなく、方々の街の灯りの上を飛び、時…

全てがカレー味! 噂のカレー居酒屋『やるき』で飲んでみた  ~限りなくカレーに近いカレー~

EDがちでな田島がカレー好だったので、新中野にあるトニーさんのカレー居酒屋「やるき」で飲むことにしました。 個々のお店の特徴は、とにかくすべてがカレー味なのでした。カレー味の焼き鳥、おでん、焼き魚、煮込み、モツ煮、唐揚げ、煮物その他もろもろと…

ジャパンスネークセンターで蛇料理食べてきたヘビ。【後編】

~前回のあらすじ~ 将来に対するただぼんやりとした不安に襲われた私と甘木は、珍しいものでも食べれば勢い人生観変わったりしないかなあ、などというザックリとした考えのもとヘビを食べにはるばる秘境の地・群馬までやってきた。 しかし甘木はすっかりヘ…

ジャパンスネークセンターで蛇料理食べてきたヘビ。【前編】

ジャパンスネークセンターでヘビ料理食べてきました。 「あのう、どんぐりセンパイ」 「なんだね、甘木」 「なんか、つまんねっすね」 「うむ。生きてて楽しいことなんか何もないのかもしれないな」 そのとき私は、後輩の天木と二人、フローリングに寝転がり…